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2025.9 京都南座 流白浪燦星(ルパン三世) 観劇記録

2025.9 京都南座 流白浪燦星 観劇記録 歌舞伎

歌舞伎と人気マンガ「ルパン三世」がまさかの融合――そんな驚きの舞台が新作歌舞伎『流白浪燦星』です。

歌舞伎と聞くと「セリフが難しそう」「初心者にはハードルが高い」というイメージを持つ方も多いかもしれません。

ところが『流白浪燦星』は、ルパン一味のおなじみのキャラクターや軽快なストーリー展開のおかげで、とても親しみやすく、初めてでも存分に楽しめる内容になっていました。

ルパン三世歌舞伎看板南座

歌舞伎俳優が通路を通ったり、水を使った演出や、だんまりなど歌舞伎ならではの演出や、歌舞伎の古典の演目の一部が盛り込まれていたりして、初心者だけでなく歌舞伎を観たことがある人も楽しめる構成になっていました。

『流白浪燦星』とは?

『流白浪燦星(ルパン三世)』は、モンキー・パンチ原作の人気マンガ「ルパン三世」を題材にした新作歌舞伎です。

2023年に東京・新橋演舞場で初演され、大きな話題を呼びました。
その後、2025年には京都の南座でも再演され、歌舞伎ファンはもちろん、アニメやマンガからルパンを知る人たちにも広く注目されています。

脚本と演出は歌舞伎版オリジナルで、物語の舞台は安土桃山時代。

ルパン一味が時を超えて歌舞伎の世界に飛び込み、宝をめぐって大騒動を繰り広げるというユニークな設定になっています。

歌舞伎ならではの派手な舞台装置や演出と、ルパンならではのユーモラスでスピード感ある展開が見事に融合しているのが大きな特徴です。

ルパン三世歌舞伎時間割

キャストも豪華で、ルパン役を片岡愛之助さん、石川五ェ門役を尾上右近さん、次元大介を市川笑三郎さん、峰不二子を市川笑也さん、そして銭形警部を市川中車さんが務めています。

特に石川五ェ門は、歌舞伎に登場する大泥棒・石川五右衛門にちなんだキャラクターであるため、観客にとっては「歌舞伎とルパンの橋渡し」のような存在となり、双方の世界観を自然につなげています。

「白浪は、江戸時代の町民文化で使われた言葉で、大泥棒、盗賊のことです。

登場人物と配役

『流白浪燦星』の大きな魅力のひとつは、親しみやすい「ルパン三世」のキャラクターを、歌舞伎俳優たちが生き生きと演じていることです。

どの役も、歌舞伎の伝統とルパンの個性が見事に重なり合い、観ているだけでワクワクさせられました。

ルパン三世歌舞伎ポスター

主役のルパン三世(作中では流白浪燦星)を演じるのは片岡愛之助さん。
アニメのセリフに真似ており、思わず吹き出してしまいました。

石川五ェ門役は尾上右近さん。
流白浪燦星のライバルとして登場し、ルパンとの本水での殺陣が見事でした。

次元大介を演じた市川笑三郎さんは、低い声と落ち着いた立ち振る舞いで渋さが光ります。
女方のイメージがあるので、次元役がはまっていることにびっくりしました。
笑三郎さんといえば、黄緑色を普段から身に着けていて、次元の衣装にも入っていました。

峰不二子を演じた市川笑也さんは、色気と策略家の一面を華やかに演じていて、舞台に華を添えていました。
峰不二子にも負けず劣らずの色気。うっとりしてしまいます。

そして銭形警部を市川中車さんが熱演。おなじみの「ルパーン!」という追跡劇は歌舞伎でも健在で、観客を笑わせながらも物語を引き締めていました。
昆虫好きな中車さん。オニヤンマの演出も面白かったです。

京都南座3階席

南座3階席

花道も一部見えるし、舞台も近く感じました。

傾斜があって席まで行く階段が急なのと、席の足元はかなり狭く感じます。

見どころと感想

『流白浪燦星』の見どころは、なんといっても「歌舞伎らしさ」と「ルパンらしさ」が絶妙に組み合わされている点です。

まず歌舞伎の伝統的な演出として、花道を使った登場シーンや、本水(舞台上で本物の水を使う演出)、だんまり(暗闇で宝物をゆっくりとした動作で奪いあう演出)や、ぶっかえりなどがありました。

これらは普段の歌舞伎でも観客を驚かせる人気の要素ですが、ルパン一味の冒険に組み込まれることで、より新鮮で楽しい見せ場になっていました。

一方で、ルパンらしいユーモアやスピード感も健在。

追走劇のコミカルなやり取りや、不二子の策略に翻弄されるルパン、銭形の執念深い追跡など、おなじみの展開に思わず笑ってしまいます。

アニメやマンガで見ていたシーンが、目の前の舞台でリアルに再現される感覚はとても面白く、懐かしさもありました。

『流白浪燦星』は、歌舞伎を観たことがない人にもおすすめできる舞台だと感じました。

歌舞伎ファンにとっては、知っている箇所があるとあの演目だ!と気づけて嬉しくなり、しめ、ルパンファンにとってはキャラクターたちの魅力を新しい形で体験できる、まさに両方の世界をつなぐ作品だと思います。

ルパン三世歌舞伎アクスタ達

 

売店にはアクスタの販売がありましたよ~

個人的な他の人がみたらどうでもいいあとがき

久しぶりの京都でした。
とはいえ、神社仏閣を観ることもなく、南座だけ行くという京都旅でした。

南座の内装素敵です。

お弁当は、南座の隣にある「祇園饅頭」のおはぎをいただきました。
粒あんのセットと青のりのセットの2種類があり、つぶあんにしました。次は青のりにしよう。

祇園饅頭 おはぎ

帰りは、金山駅で降りて、アスナル金山へ「火喰い鳥を喰う」の衣装を見に行きました。

誰もいなくて拍子抜けしつつじっくりと見てきました。推し活大事です。
火喰い鳥を喰う衣装展示

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